今日は杉山さんの推薦もありアイラの巨匠アードベックです。
このアードベックは村上春樹の著書。
「もし僕らのことばがウィスキーであったなら」で、
アイラのピーティなシングルモルト中でも、
一番個性が強いと評価しているシングルモルトです。
アイラ島はもともとラフロイグ、ボウモアと、
ピーティなシングルモルトの産地で有名なんですが、
その中でも強烈な個性を放っているのが、
アードベックです。
吉村宗之の「うまいウィスキーの科学」では、
アードベックのティストをこんな風に表現しています。
舌を包み込む土っぽいテクスチャーと、
まるで液体の煙を飲んでいる様なスモーキーさが、
複雑に絡み合って、
口の中に含むと、潮風、リンゴ、草原、漁船、
オイル、塩素、タールなどの風味が次々に押し寄せてくる。
と、こんな事が書いてあります。
最初、ぼくはこの批評を読んで、
ウィスキーのティストの喩えに「漁船」「塩素」「タール」、
なんて感じるウィスキーって人間の飲み物なんだろうかって、
本当に読みながら絶句してしまいました。
ウィスキーの中に「漁船」の味があるって、
そうとうシュールです。
「漁船」は何かの喩えなのか文字通り「漁船」が、
口の中で広がるのか、
とにかく、満を持して飲んでみたわけですが、
しかし予想に反して本当に美味しいです。
やはりテイストの中に「漁船」はいます。
しかし、ちゃんとしたフルーティさの中に、
土臭いピーテイな味わいが口の中で幾重にも広がり、
ボデイが厚いので長く余韻を楽しませてくれます。
もの凄く個性的で、あらっぽいですが、
僕はラフロイグよりスモーキーさが、
全体の中にとけ込んで、まとまっている様な気がします。
バカラ グラス名入れとは!
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